こんにちは。
2年前に物議をかもした種子法廃止や
来年の改正を目指す種苗法について
https://www.agrinews.co.jp/p50475.html?page=2
種子法とは
主要農作物種子法といって
コメ、麦、大豆などの主食になる穀類の
種子生産に関わる法律です。
作物を栽培するために必要なものは様々あり、
種子はその中で最重要なひとつです。
コメ、麦、大豆などの穀類は生命維持に必要な
食糧として、国が一定の管理を行っていました。
種子の生産、そのタネの審査などは、
種子法を根拠として守られてきました。
その種子法は、2018.4.1に廃止されました。
理由としては、近年の都市と農村の対応を
一律で国が管理するのではなく、都道府県で
行うようにするためです。
この件に関しては、突然出てきたの廃止案と
驚くほど早い可決から、物議をかもしました。
種子を守る法律が無くなり、多国籍企業に
種子市場を奪われるのでは無いか、
などの懸念がありました。
その後、各都道府県では、種子法に代わる
独自の都道府県条例を制定する事例が出ています。
今のところ、多国籍企業の進出は目立ちません。
コロナの影響で、グローバル化の波が滞っている
状況ですが、法律が変わった以上は、
少しずつ何かが変わっていくと思われます。
変化している、という事だけでも頭に残して
おいて欲しいですね。
さて、次に種苗法という法律の改正案が出ています。
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/shubyoho.html
近年、日本で育成された品種が、海外に流出する
という事例が増えています。
たとえば、いちごのとちおとめや
シャインマスカットなどです。
ざっくりと言うと、ブランド価値の高い遺伝資源
の流出を抑えるために種苗法を改正しようと
しています。
農家の懸念としては、自分で育てた作物の種を
採っておく、自家採種が出来なくなるのでは?
という点があります。
農林水産省の回答では、その心配は無い、
これまでと大きくは変わらない、としています。
消費者の目線から見ると、日本で育成した品種
が海外でどんどん作られると、
日本産としてのブランド価値が下がり
国内での作付けが減ってしまいます。
そうすると、せっかく日本で育成した素晴らしい
美味しい食べ物の国産品を食べられなくなります。
和牛も遺伝資源が流出し、いまは海外でどんどん
売られているようです。
2つの法律では、農作物の生産現場、消費者
関係団体など多くの人が関わるものです。
ぜひ、これを機会に日本の美味しい農産物が
どのように管理されているか、守られているか
興味を持っていただければと思います。